大家様へ
貸家・アパート管理の現状
近年、大家様から家賃や更新料の不払い以外のご相談を受けることが多くなってきました。
築20年以上経過した貸家や古い木造アパートのケースがほとんどなのですが、相続した当初は「先代からの預かり物」ということで、古くから入居している方々の賃料を値上げせずにそのままにしておいたそうです。ところが、しだいに建物の修理や修繕にお金がかかるようになり、収益性がグンと下がってきたと言うのです。皆さん、一度は更地にして売却することや、新しく建て直すなどのお考えを持たれたようなのですが、いざ立退きとなると「借家法」が立ちはだかって、とても素人の手には負えないと感じられるようです。
このような状態では、町の不動産屋さんに現況のままで売りたいと相談を持ちかけても、立退きが終わってからでなければ相手にしてもらえず、相続が発生した時には、物納不可物件として路線価評価のまま相続税を請求されることも多いようです。
仮にトラブルのないケースであったとしても、アパート経営そのものが曲がり角に来ているのではないかと感じます。かつて、アパート経営は有力な資産運用方法でした。しかし、今では新築物件に入居者が流れてしまい、一度空室になってしまうと例え家賃を下げたとしてもなかなか入居者が決まらないと聞きます。
木造アパートであればライフサイクルの終期がおよそ40年とみられており、それを超過しているアパートについては相続になる前に様々な準備が必要になります。
弊社ではそういったライフサイクルに合わせた具体的なご提案を差し上げています。売却整理においても、高齢者の住人や生活保護者の移動なども多数の実績がございます。
大家様の悩み
1.収益の問題
近年、アパート経営で満足な収益を上げることが難しくなってきています。
主な要因として以下の問題点が挙げられます。
- 敷金・礼金を必要としない物件が増えてきている
- 人口減少にともない借り手が減少している
- 設備の陳腐化が早い
2.換金性の問題
入居者がいたとしても、家賃収入が低ければ収益物件として売りに出してもなかなか買い手はつきません。借家人に立ち退いてもらい、更地化できればすんなり売却することができますが、借家権が強く明け渡し交渉も思うようには進みません。時には高額な立退き料を要求されるケースも見受けられます。
3.管理の問題
建物が老朽化してきますと、借家人さんや管理会社から「どこそこが壊れている」「ここを直して欲しい。」など修理・修繕の依頼が頻繁に発生します。ただでさえ安い賃料で貸しているうえに、修理・修繕費用がかさむとなると大家さんにとってはたまったものではありません。